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電気接点へのめっき
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鉄への代替を可能とする電気接点へのめっき
1. 技術概要
銅素材に代わり、鉄素材へ銀めっきを施すことで、電気接点部品の大幅な低コスト化を実現するめっき技術です。
九州電化では、鉄と銀の電位差による腐食(電食)を防止する独自の二層めっき技術を開発。鉄素材でも高い導電性・耐食性を両立し、ブレーカやリレーなどの電気接点部品への適用を可能としました。



2. 電気接点へのめっき技術が求められる背景
電気接点部品には、一般的に銅素材へ銀めっきを施した製品が使用されています。
しかし、銅価格は世界的な需要変動の影響を受けやすく、近年は高値傾向が続いています。そのため、接点部品の製造コスト増加が大きな課題となっています。
一方、鉄は安価で供給量も豊富ですが、導電性や耐食性に課題があります。特に銀と鉄を直接組み合わせると、電位差による腐食(電食)が発生しやすく、従来技術では品質確保が困難でした。



3. 九州電化の電気接点めっき技術とは
九州電化では、鉄素材表面へ銅めっきを施し、その上に銀めっきを形成する独自の「二層めっき構造」を採用しています。この銅皮膜がバリヤー層として機能することで、鉄と銀の直接接触を防止し、電食による錆発生を抑制します。
さらに、業界でも類を見ない短時間での
「水洗 → 水切り → 乾燥」工程を確立。
鉄素材への銀めっきで課題となる腐食リスクを大幅に低減しました。


4. 開発ヒストリー
本技術は、大手産業用機器メーカー様からのニーズをきっかけに開発された技術です。
通常、電気接点部品には銅素材に導電性が極めて高い銀めっきが施されています。
しかし、銅価格は需要変動の影響を受けやすく、中国特需以降は高値傾向が続き、生産コストの上昇が課題となっていました。
そのため、生産量が多く安価な鉄素材への代替ニーズが高まっていましたが、鉄は導電性が低く、また銀との組み合わせでは電食による錆発生が問題となり、実用化が困難でした。
そこで九州電化では、鉄素材表面に銅めっきを施して鉄と銀が直接接触しない構造を採用。その上に銀めっきを形成する独自の二層めっきを開発しました。
さらに、水分残留による腐食を防止するため、短時間での水洗・水切り・乾燥工程も確立。これにより、鉄素材への高品質な銀めっきを可能としました。
なお、本取り組みで開発した技術は、「ものづくり日本大賞」の九州経済産業局局長賞を受賞しています。



5. 採用実績
ブレーカ接点(可動子、ホルダー)など


6. 技術的特長
1)大幅な低コスト化
2)高い耐食性
独自の二層めっき構造により、電食による錆発生を抑制します。

3
接触導電性を維持
接点の導電性は表面の銀層が支配的であるため、銀めっき厚や表面状態が同等であれば、鉄素材でも銅素材同等の接触性能を実現可能です。

4)
鉄素材への銀めっきを実現
短時間乾燥技術により、鉄素材特有の腐食リスクを低減。

7. 性能評価データ
1)腐食加速試験
  • ・試験条件:85、85%RH、72時間
  • ・結果:耐食性を確認 
  •  
  • 2)濡れ性
  • 良好な濡れ性を確認
  •   
  •  
  • 3)接触性能
  • 銀表面支配のため、鉄素材でも高い接触導電性を維持

8. 想定用途
  • ブレーカ
  • リレー
  • スイッチ
  • コネクタ
  • 電力機器
  • 制御機器
  • 各種電気接点部品

9. 環境対応
  • ・銅使用量削減による資源負荷低減
  • ・材料コスト低減による省資源化

10. 設計段階からの技術相談
九州電化では、仕様検討・試作・評価・量産まで一貫対応しています。
設計初期段階からのご相談も歓迎します。